ある日、鏡でふと喉の奥を見てみると、赤いブツブツとしたものができていて、驚いた経験はありませんか。痛みや発熱といった他の症状がなくても、見慣れないものが喉にあると、「何か悪い病気ではないだろうか」と、不安になるものです。この、喉の奥の壁(咽頭後壁)に見える、赤いブツブツの正体として、最も一般的に考えられるのが、「リンパ濾胞(ろほう)」の腫れです。リンパ濾胞とは、喉の粘膜の下にある、免疫を担当するリンパ組織の集まりです。普段は、ほとんど目立ちませんが、私たちの体は、鼻や口から侵入してくる細菌やウイルスと、常に戦っています。風邪をひいたり、空気が乾燥して喉の粘膜がダメージを受けたり、あるいは、疲労やストレスで体の抵抗力が落ちたりすると、この喉の免疫システムが活発に働きます。その結果、リンパ濾胞が、外敵と戦うために反応して、赤く腫れ上がり、ブツブツとして目立つようになるのです。これは、言ってみれば、喉の免疫部隊が、臨戦態勢に入っているサインのようなものです。多くの場合、このリンパ濾胞の腫れは、原因となっている風邪などが治まったり、体のコンディションが回復したりすれば、自然に目立たなくなっていきます。痛みなどの症状がなければ、過度に心配する必要はありません。しかし、この赤いブツブツが、長期間消えない、数が増えたり大きくなったりする、あるいは、強い痛みや発熱、飲み込みにくさといった、他の症状を伴う場合は、注意が必要です。それは、単なる免疫反応ではなく、溶連菌感染症などの細菌感染や、ヘルパンギーナといったウイルス感染症、あるいは、稀ではありますが、他の病気のサインである可能性も考えられます。喉の赤いブツブツに気づいたら、まずは、十分な休息と、うがいなどで喉を清潔に保つことを心がけましょう。それでも、症状が改善しない、あるいは不安が続く場合は、自己判断せず、耳鼻咽喉科などの専門医に相談することが大切です。
喉の赤いブツブツ、その正体と原因は?