小児科や眼科で、赤ちゃんのものもらいと診断され、抗菌薬の点眼薬(目薬)を処方された。しかし、いざ、家でさそうとすると、赤ちゃんが顔を背けて大泣きしたり、暴れてしまったりして、なかなかうまくいかない。そんな経験を持つ保護者の方は、非常に多いことでしょう。動いて嫌がる赤ちゃんに、正確に目薬をさすのは、至難の業です。しかし、いくつかのコツを知っておくことで、保護者の負担を減らし、赤ちゃんへのストレスも最小限に抑えながら、効果的に点眼することができます。まず、準備段階として、点眼の前に、必ず自分の手を石鹸でよく洗い、清潔にしておきましょう。そして、処方された点眼薬が、冷蔵庫保存のものか、室温保存のものかを確認し、使用期限もチェックします。冷蔵庫から出したばかりの冷たい目薬は、赤ちゃんをびっくりさせてしまうため、容器ごと、清潔な手で数分間握りしめ、人肌程度に温めておくと、刺激が和らぎます。次に、実際のさし方です。一人で苦戦するよりも、可能であれば、家族に協力してもらい、二人で行うのが最も確実です。一人が、赤ちゃんの体を優しく、しかし、しっかりと抱きかかえるか、バスタオルなどで体をくるんで動きを少し制限します。そして、もう一人が、点眼を担当します。点眼する人は、赤ちゃんの頭側に回り込み、利き手ではない方で、赤ちゃんの顎を優しく支え、顔を上向きに固定します。そして、利き手に点眼薬を持ち、その手の小指側(小指球)を、赤ちゃんの額や眉間のあたりにそっと置きます。こうすることで、手が安定し、万が一、赤ちゃんが急に動いても、容器の先が目に刺さってしまう危険を防ぐことができます。そして、利き手ではない方の親指で、下まぶたを軽く下に引いて、「あっかんべー」の状態を作ります。そこに、狙いを定めて、確実に1滴、薬を落とします。もし、赤ちゃんが強く目をつぶってしまって、うまくさせない場合は、無理にこじ開けようとせず、目頭のあたりに1滴落とすだけでも大丈夫です。その後、赤ちゃんが目を開けた瞬間に、薬は自然と目の中へ流れ込んでいきます。点眼後は、あふれた薬液を、清潔なティッシュで優しく拭き取り、たくさん褒めてあげましょう。嫌がるからと諦めず、治療のために必要なことだと割り切り、手早く、そして愛情を持って、根気よく続けてあげてください。