赤ちゃんのまぶたが赤く腫れているのを見つけると、新米のパパやママは、慌ててしまうかもしれません。「すぐに病院へ連れて行った方がいいの?」「もし行くなら、何科が良いのだろう?」と、疑問や不安が次々と湧いてくることでしょう。赤ちゃんのまぶたの腫れが、ものもらい(麦粒腫)や、その他の目のトラブルによって引き起こされている場合、受診すべき診療科は、主に「小児科」と「眼科」の二つが挙げられます。では、どちらを選ぶのが良いのでしょうか。まず、第一の相談窓口として、最も安心できるのが、かかりつけの「小児科」です。小児科医は、子供の病気全般の専門家であり、赤ちゃんの全身の状態を総合的に診てくれます。まぶたの腫れだけでなく、発熱や鼻水、機嫌、哺乳の状態など、他の症状も併せて観察し、それが単なる目のトラブルなのか、あるいは全身性の感染症などの一部として現れているのかを、的確に判断してくれます。一般的なものもらいであれば、小児科で、赤ちゃんにも安全に使用できる抗菌薬の点眼薬などを処方してもらうことが可能です。また、小児科医は、赤ちゃん特有の他の病気、例えば、生まれつき鼻と目をつなぐ管が詰まっている「先天性鼻涙管閉塞」による目やになどの可能性も、念頭に置いて診察してくれます。一方で、「眼科」は、目の病気のスペシャリストです。診断の精度や、目の状態をより詳しく診てもらうという点では、眼科が最も専門性が高いと言えます。症状がひどい場合や、何度も繰り返す場合、あるいは、ものもらい以外の、より専門的な目の病気が疑われる場合には、最初から眼科を受診する、あるいは小児科から紹介してもらうのが良いでしょう。眼科では、特殊な顕微鏡を使って、まぶたや目の表面の状態を詳細に観察することができます。結論として、まずは、赤ちゃんの全体の状態を把握してくれている、かかりつけの「小児科」に相談するのが、最もスムーズで安心な第一歩です。そこで、より専門的な診察が必要と判断されれば、適切なタイミングで眼科へと繋いでくれるでしょう。自己判断せず、まずは専門家の助言を仰ぐことが大切です。