転院の不安を解消してくれたケアミックス病院での入院生活
私の父が大腿骨を骨折して入院した際、最も助けられたのがケアミックス病院という形態の施設でした。当初、救急車で運ばれたときは手術が必要な急性期の状態でしたが、術後の経過が落ち着いた後、すぐに同じ病院内の回復期リハビリテーション病棟へ移ることができました。通常であれば、急性期病院は治療が終わると早期の退院や他院への転院を促されることが多いと聞いていたので、身構えていたのですが、父の場合は担当医も変わらず、リハビリスタッフへの引き継ぎも館内で行われたため非常にスムーズでした。患者にとって、病気で弱っている時に見知らぬ病院へ移動し、一から人間関係を築くのは多大なストレスです。父も、慣れ親しんだ看護師さんやリハビリの先生がそのまま声をかけてくれる環境に安心したようで、リハビリに対して非常に前向きに取り組むことができました。家族としても、転院の手続きや新しい病院の下見といった負担が一切なく、同じ窓口で手続きを継続できたのは大きな救いでした。ケアミックス病院は、急性期の「治す医療」と、回復期や慢性期の「支える医療」が地続きになっている場所なのだと実感しました。病院の廊下を歩くだけで、治療からリハビリへと段階が進んでいることを実感でき、退院後の生活に向けた準備も余裕を持って行うことができました。もし、最初から機能が分かれた病院を選んでいたら、父の回復はもっと遅れていたかもしれません。医療の機能が一つにまとまっていることの価値は、実際に当事者になってみて初めて深く理解できるものでした。