昨年の春、私は過去最大級の花粉の猛威にさらされていました。例年であれば市販の飲み薬でやり過ごせていたのですが、その年は朝起きた瞬間から鼻が完全に詰まり、それと同時に目が燃えるように熱く、かゆみで意識が朦朧とするほどでした。何科に行くべきか迷いましたが、まずは呼吸ができない苦しさを何とかしたいと考え、会社近くの耳鼻咽喉科に駆け込みました。耳鼻科の待合室は私と同じように鼻をすする人々で溢れていましたが、診察室に入って受けた処置は驚くべきものでした。先生が鼻の中に細い管を入れ、溜まっていたドロドロの鼻水を一気に吸い出してくれたのです。その瞬間、数日ぶりに鼻から空気が通る感覚を味わい、私は言葉にできない解放感に包まれました。処方されたのは、強力な点鼻薬と最新の抗ヒスタミン薬。鼻の症状に関しては、これで一安心だと思いました。ところが、帰宅してからも目の症状だけは一向に改善しません。耳鼻科でもらった目薬を差してはいたのですが、数日経つと白目がゼリー状に腫れ上がり、視界がかすむようになってしまったのです。不安になり、今度は重い腰を上げて眼科を受診しました。眼科の先生は私の目を診るなり、「これは典型的なアレルギー性結膜炎が悪化して、角膜に傷がついていますよ」と告げました。耳鼻科で処方された目薬は、鼻の症状を和らげるための補助的なもので、私の激しい目の炎症を抑えるには力不足だったのです。眼科では、炎症を強力に鎮めるステロイド点眼薬と、角膜を保護するヒアルロン酸の点眼薬が追加されました。数時間後、あんなに私を狂わせそうだった目のかゆみが、まるで嘘のように静まっていきました。この体験を通して痛感したのは、花粉症という一つの病名であっても、鼻の専門家と目の専門家では見ている世界が全く違うということです。耳鼻科は空気の通り道を掃除してくれ、眼科は光を取り込む窓を磨いてくれる。どちらか一方で済ませようとした私の安易な考えが、回復を遅らせる原因となっていました。もちろん、二つの病院を回るのは時間も費用もかかりますが、それぞれの部位に特化したプロの技術を受けることの価値は、それ以上のものがありました。もし今、あなたが鼻も目も両方辛くて立ち止まっているなら、面倒がらずに両方の門を叩くことをお勧めします。鼻の通る喜びと、かゆみのないクリアな視界の両方を手に入れたとき、ようやく春という季節を心から楽しめるようになるのですから。
鼻水と目のかゆみで眼科と耳鼻科を巡った話